ロケ地巡りではなくロケ地を聞きに行く 『フィッシュストーリー』 [映画ロケ地紹介]
監督 中村義洋
脚本 林民夫
出演 大森南朋 伊藤淳史 高良健吾 多部未華子 濱田岳 森山未來 石丸謙二郎
伊坂幸太郎の小説を中村義洋が監督して濱田岳が出演するとなると、『アヒルと鴨のコインロッカー』や『ゴールデンスランバー』を思い浮かべますが、基本は同じテイスト。
過去からのつながりが、地球滅亡を救う『正義の味方』を生み出すという、壮大な様で、でも小さなつながりしかない、まさに伊坂ワールド全回という内容の作品です。
誰一人いないアーケード街を、車椅子に乗った石丸謙二郎が進んでゆくという、強烈なオープニングで始まりますが、このアーケード街は、荒川区の『ジョイフル三ノ輪』。
アーケード街の廃墟という演出は、廃墟のビル街などを描くよりも、もっと身近に感じることができるといのを狙ったのでしょうか。
このアーケードを出てすぐのレコート店に入り、ここから物語がスタートしますが、このレコート店は、『ココナッツディスク吉祥寺店』。
店内も、そのまま撮影に使われていますが、中古レコードを扱うお店は、過去と現在を行き来する物語にはぴったりの場所ですね。
これ以降は、いくつかの過去を描いていますが、ロケ地巡りでもう一度訪れるのがむつかしい場所が多いのが難点。
1980年代の合コンの場所となった 『栗の里』は、神奈川県の国道沿いにあるハンバーグレストランで、こちらは今でも営業しているようですが、1990年代にシージャックされるのは『駿河湾フェリー』なのですが、現在就航しているのは船は、撮影に使われたものとは別の船らしく、同じ船内を体験することはできません。
また、1970年代にキャバレーの舞台で歌うシーンが出てきますが、これは歌舞伎町の雑居ビルのワンフロアを貸し切って再現された巨大セット。
見事に昭和の雰囲気を出してはいますが、いかんせんセットでは、やはり訪れることができません。
ただし、ロケ地を『巡る』ということではできないかもしれませんが、その代わり、この映画だからこそできる、最高のロケ地体験あります。
それは、吉祥寺のココナッツディスクで、この映画のサントラ盤を探すこと。
もちろん、サントラ盤のジャやケットには『逆鱗』の文字が入っています。
ちなみに、このサントラ盤、TSUTAYAのサイトで視聴できます。
2012-09-16 14:38
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