団地とは、たくさんの人生が詰まった魅力的な場所 映画『みなさん、さようなら』 [映画ロケ地紹介]
監督 中村義洋
脚本 中村義洋・林民夫
出演 濱田岳 倉科カナ 波瑠 永山絢斗 田中圭 ベンガル 大塚寧々
第1回パピルス新人賞を受賞した、久保寺健彦氏の同名小説を映画化。
団地から一歩も出ずに生きると決めた主人公の、小学校卒業から30歳になるまでの約18年間を描く青春ドラマ。
中村義洋、濱田岳の5度目のタッグであり、濱田岳が中学1年生から30歳までを演じるということでも話題になりましたが、それ以外の出演者も、ある一定の年齢の幅の人生を見事に演じている秀作です。
団地から一歩も出ないという設定でも分かるとおり、ロケ地は完全限定。
基本となる団地は、武蔵村山市の村山団地でロケが行われたそうですが、それ以外にも複数の団地で撮影することで、より、団地の雰囲気を演出したとか。
主人公の働くケーキ屋『タイジロンヌ』があるのは村山団地中央商店街で、ケーキ屋の裏口のシーンもこの商店街で撮影されたそうですが、店内の撮影は、八王子のみずき通りで昔洋菓子店だった『エトランゼ』さんが使われたそうです。
主人公が、ベランダ越しに幼馴染と会話をするシーンも村山団地がメインですが、カメラの角度に合わせて3箇所で撮影されたそうで、主人公の部屋の中は、調布市の仙川にある団地だとか。
まさに、団地の魅力を最大限に引き出すために、いろんな団地で撮影しているんですね。
とはいえ、団地の魅力については、やはり『団地マニア』の方が熱く語られているサイトがたくさんありますのでそちらに任せるとしても、この映画のかもし出す雰囲気は、この村山団地へ行けば十分い味わえることは確かです。
そして、なんといってもこの作品で一番行ってみたいところといえば、主人公の心の壁を象徴する階段。
これは、川崎市麻生区の麻生台団地で、この階段は、ストリートビューでも確認することができます。
団地は、高齢化や建物の老朽化などの問題から、マイナスのイメージが付きまとう場所になってしまいましたが、団地にはたくさんの人生が詰まっていることは確かで、たとえ『団地マニア』でなくても、どこか心惹かれてしまう場所であることは確かです。
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